プーシキン美術館展と世界の切り口
プーシキン美術館展 2018
に行ってまいりました。
幾度も開催されるプーシキン美術館展ですが、初めて行った同展はマティスの金魚の時で、調べてみたら2005年でした。13年前!
この13年で、多くの美術を見識り、ほんの少しは美術を観ることができるようになったかなと、ちょっと感慨深くなりました。
その一方で、毎回、本当に何にも知らないことが身に染みて、勉強したい欲がむくむく湧いてきます。
ワインもそうですが、美術でも識っていれば数十倍楽しい。
でもなにかを見るときの切り口は、本当はなんでもよいのでしょう。
歴史でも地理でも食でも経済でも、とにかく自分なりの切り口があると、何を見ても世界はすべて繋がっていく。
-旅するフランス風景画-
上記のサブタイトルの通り、今回の展示のメインエリアには、パリを中心にフランスの地図が大きく展示されています。各作品の背景の空気を感じられる、楽しいキュレーションでした。
クロード・ロランに始まり、モネを経由してルソーにたどり着く、地理的にも時間的にもスケールのある旅。
”廃墟の画家” ユベール・ロベール、ターナーのことも手本にしたというフェリックス・ジエムなど、新たに気になる画家を何人か発見したり、ガス灯が電気になっていくパリの風景の変遷を感じたり、”動物画家”というなかなか聞きなれない単語を見たりと、リズミカルで楽しい旅路でした。
時間を取っていきましょう
余裕でじっくり見ていたらまったく時間が足らず、最後の部屋のゴーガンは駆け足で通り過ぎるはめになりました。どんな美術展でもそうですが、どこにアンテナが引っかかるかわかりません。行かれる際は余裕をもって。(プロの方々は別だというのは承知でおります)
追い出されるように終わりましたが、図録はしっかりゲットしたので、きちんと時間を作って復習しようと思います。
東京での開催は終了してしまいましたが、大阪で10/17まで開催中ですので、みなさまぜひお足を運ばれてみてください。