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感覚について 四重奏の午後に

チェロ, カルテット, 演奏, 音楽
 
ある週末の夕刻に、たまたまタイミングが合い、四重奏を聴いてまいりました。
 
カルテット。
ソロでもオーケストラでもなく、ちょうどいいヴォリュームの、日常の一歩先にあるちょっと良いもの。
 
複雑な音が苦手なので(それは受け手(私)の頭の中が複雑で混乱しているせいだと、指摘されたことがあるのですが)
ふだんはできるだけソロ曲ばかり選んで聴きます。
 
しかし、重なり合いながらも音の種類が統一されているカルテットは非常に性に合うようで、音が素直に身体に染み込んでいきました。
 
芸術や料理など、人が喜びのために創り出すすべてのものについて、
匠のものを巧みだと捉えるのには知識と経験が必要だけれど、感情のひだに引っかかるかどうかは別の話。
どちらの感覚も「感動」と呼んで良いと思っています。
ただ、知識も備えておらず経験も浅い音楽の分野では、後者が優勢に立つので非常にリラックスできます。
 
ほんの30分程度のことなのに、いろんなことを思い巡らすきっかけとなりました。
 
たとえば、
世の中には 視覚的、聴覚的、味(嗅)覚的、感覚的 (抽象的な意味ではなく、形あるものもないものも含め、身体で受け止める触覚的印象)な喜びがあり、人はそれぞれに、どこかの感覚が敏感なのだと思います。
 
しかしその敏感さというのは、受動的な部分と能動的な部分で違うのではないかと。
私は能動的には視覚で生きている人間ですが、
もしかしたらインプットには、触覚感度が高いのではないかと、
会場の光と風を受けて感じました。(光は見るものではなく、皮膚の表面で「触覚する」もの)
 
さて、また複雑に(!)考えの種がいろいろと生まれたところで解散の時間となりました。
会場にウェルカムドリンクの提供にいらしていたピーロートジャパンが、嬉しいことにワインの試飲を提供してくださっており、端から端までしっかり試飲。
おかげで少し考えを休めることができました。
 
音楽や食も、早く作品に落とし込んでいきたいなと思いつつ、制作作業へと戻りました。

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